養老先生と まる。

 

連休中、なにか本を読みたいなぁと

雑誌ハルメクで紹介されていた、養老孟司先生の

「まる ありがとう」

を買いました。

 

私、じつは養老先生のお宅の「まる」については

ぜんぜん知らなかったのです。

テレビでも番組があって有名だったのですね。

我が家はテレビをおいてないので、完全に情報弱者です(笑)。

 

本に掲載されている、、というか、

ほぼ「まる」の写真集ではありますが

その写真がどれもこれも、とっても良いのですよ。

私は岩合さんの猫の写真が好きなのですけど

それは、その猫がどんな日常を、どんな世界の中を過ごしてるのかが

岩合さんの写真から感じられるからで

この「まる」の写真もそうなのです。

単純に

「愛らしいまる」

という写真ではなくて

まるをとりまく日常、自然、人(養老先生のまるに送る視線!)、

そして、まる自身が見つめていた世界が

写真を撮った秘書の方の優しい眼差しとして感じられて

とても素敵だなぁと思いました。

その優しい眼差しを送るはずの「まる」がいない日常、世界を過ごす気持ちたるや・・。

まるの写真だけでなく、

小さなお花や植物の写真も、とっても優しく可愛らしいですよ。

きっと秘書の方は心の優しいお人柄なんですね。

 

ところで。

この本の141ページに、さすが養老先生は鋭いと思う下りがあります。

「・・・がなければ、・・・・・実験をしたいバイオテクノロジー産業にとって、

 大きなハードルだったはずである。」

という下りです。

ここの指摘、とっても鋭いです。(鋭いので伏せ字)

そう。

・・が「なければ」・・なのです。

ただ愛らしい「まる」の本を買ったつもりでしたが

この下りで、私にとってまったく別の意味を持った本になりました。